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「パソコン普及のガン」となっている現行のキーボードの奇妙な文字配列は、いつどうしてできたのか?
―その経緯と簡便確実な改良法
意外な事実 9
日本語の特性―単語音節の2割は拗音 だれも気づかなかった日本語の法則
●新発見の日本語特性から生まれた「ナラコード」
筆者(奈良總一郎)は昭和35(1960)年にわが国で最初の中小、中堅企業の共同計算センターを設立しました。
最初は1年で軌道にのる予定のところが3年かかってしまいましたが、その主な理由はキーパンチ(つまりインプット)のエラーによるやり直しが大変だったことです。データさえ正確であればコンピュータは正確な結果を出します。計算センターのコストの7割はインプット関連でした。以来、コンピュータ利用にはインプット・システムの改良が重要だということを痛感し、その改良に日夜工夫をかさねてきました。その一環で考案されたのがシャープの電子手帳の原案やわが国最初のパソコンである「電算テレビ」で、その最新版が「ナラコード」です。
先ず、新聞、雑誌、著名な論文から数十万字をパソコンに入力し、従来は単音の頻度統計しか取られてなかったのを音節の頻度を調べる気の遠くなるような作業を重ねました。その結果次のような日本語の法則が浮かび上がり、新しいキーボードのアイディアがうまれたのです。
- 日本人は乳幼児のときから「アイウエオ」の50音で教育され、頭の中に50音図ができている。これが学習の原体験、原記憶となっている。
- 日本語の文章の約85%は「アカサタナ」行と「ん」と濁点で占められる。(これを右手だけで打てるようにする。)日本語は「アカサタナ」の前半が多頻度である。たとえば広辞苑では、「ア」〜「ナ」が74%、「ハ」以下が26%である。
- 日本語の熟語の発音の85%は「きょう」「とう」「さん」等の僅か51種類の音節で占められる。(現代日本語は、「単語」と
「単語」を接続詞、助詞、助動詞等でつなぐ構造になっている。この「単語」の90%強は2文字と2文字の漢字からなっている。漢字が到来したころの唐音、呉音の影響で音節には著しいかたよりがある)朝、毎、読、日経各紙の社説、記事、代表的オピニオンリーダー20氏の論文約10万語をコンピューターで分析した結果、最多頻度の音節は「さん」(6.54%)以下「とう」(5.61%)「ぎょう」(4.67%)「こう」(3.27%)「さい」(2.80%)と続き、51種類で85%、88種類で95%を占める。推計学の理論では85%以外は例外処理でよく、95%以外は無視してもよいとされる。
- 意外なことに、全音節のうち20.5%は「拗音」であった。この「拗音」の入力には、ローマ字、かな文字とも3〜4タッチを要する。50音の各行の周囲に「拗音」を配置しシフトにより1タッチで打てるようにすると例のように入力を約3倍に上げることができる。たとえば、[とう・きょう・と・ちょう]が4タッチで入力できる。ローマ字入力では[tou kyou to tyou]、13タッチと3倍以上打たなければならない。
- 語尾音を省略するのが日本語速記の要点であるが、統計では「う」が35.5%、以下「ん、い、く、つ、き、と」の7文字で95%を占めることがわかった。「ナラコード」の配列により85%以上の入力をきき腕の右手のひらでできるので迅速かつ疲労少なく行うことができる。
ナラコードの特長
- いままでのマシンやワープロソフトを買い換える必要がない。新しい50音式のラベルを貼付けるか、カバーをかけてソフトウェア/アダプターで自動的に変換させるのですぐ利用できる。
- 従来のキーボードでは、初心者がひととおり文字を覚えるのに1〜3ヵ月かかるのに、この方式では1〜2日ですむ。
- 日本語の音節統計から、拗音が熟語の20%以上あることが分かり、これをワンタッチで打てるよう工夫したのでローマ字入力に比べると平均2.8%の1のタッチ数で非常に高速に入力できる。
- ローマ字、数字は今までどおりとし「カナ」キーのワンタッチで切り替えられる。
- ローマ字入力に慣れた人は指が自然に動くのでこれでいいと思っているが実は非常に遅いやりかたで、ナラコードで1週間も練習すればゆるやかな口述が速記できるくらいになる。
- 文章の約85%が右手のひら内で打てるので速くかつ疲れない。[科学的な統計により頻度のたかい、「アカサタ行」を中央におき、語尾音の95%を占める「ん、い、く、つ、き、と」が右手のひらの中で打てる。(左右反転方も考慮中)]
- 文化庁内ソフトウェア情報センターに著作権登録済、パテント国内8件申請内4件公開済、海外特許英米中韓台5ヶ国申請中
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