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「パソコン普及のガン」となっている現行のキーボードの奇妙な文字配列は、いつどうしてできたのか?
―その経緯と簡便確実な改良法 意外な事実 7 キーボードの改良案はなぜ普及しなかったか この現行の旧JISキーボードがどの位評判の悪いものであったかは誰もがよく知っており、当然これに対する改良案を考える人が出ました。 その代表的なものは富士通の現技師長の神田泰典氏が中心となって創業した「親指シフト」方式です。これは前掲の新JIS方式と考え方の基礎は同じですが、シフトキーを盤面中央下部に2個設置し、左右のシフトキーを打ち分けることにより上下の文字を打ち分けているので、新JISよりは優れた方法と考えられ、商工会議所のワープロコンテストでは常に上位を独占したものです。しかし、それにもかかわらず、この親指シフトは減少傾向にあり、富士通自体のワープロの出荷分の大多数が旧JIS配列だといわれています。その理由は、やはりこの配列を覚えるのには専門的な相当長期間の訓練時間を要するという点にあるでしょう。 これに対して、手のひら状のまったく新しいキーボードを設計し、斬新な方法を提案したのは、日本電気株式会社の元専務取締役の森田正典工学博士の「M式キーボード」です。この方式は理論的には非常に優れており、熟練すれば非常に早く打てる工夫もされています。しかし、普及の努力にもかかわらず、なかなか伸び悩んでいるようです。その理由は、私見ではありますが、考案者の知的レベルが高過ぎて、ローマ字入力の配列がまだ大多数の日本人になじみにくいという点にあると思います。このキーボードは最近小型矩形の「らくらくキーボード」という改良型が出されました。 この他に、速記研究者竜岡博氏による「マイキー」方式、中根速記学校理事長中根康雄氏による「ラッキー」、田口迪太郎氏(元玉川百科刊行会代表取締役)の「仮名2ストロークキーボード」、築山雅彦氏(大阪ムーンマウント代表)の「Wkey」、名古屋地裁主任速記官遠藤基資氏による「ジャパンキー」、早稲田速記学園キーボードなどがあり、それぞれ特徴のある方式ですが、ローマ字の組み合わせ方式か、速記理論の応用なので、熟練すれば早いが相当長期の訓練期間を要するので、一般大衆向けでは内容に思われます。 また、いくつかのメーカーから、50音を並べたのでは、いちばん頻度の高いアカサタ行をいちばん打ちにくい左の小指と、薬指で打つという非能率な方法で、こいう観念的な配列はやはりユーザーに受け入れられなかったようです。
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