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理論的根拠

「パソコン普及のガン」となっている現行のキーボードの奇妙な文字配列は、いつどうしてできたのか?
―その経緯と簡便確実な改良法
意外な事実1  日本のパソコン普及は先進国中18位 意外な事実2  パソコン/ワープロ普及の遅れた5大原因
意外な事実3  なぜワープロは日本人の必需品か 意外な事実4  今のキー配列は誰がいつ、つくったか?
意外な事実5  デタラメに改悪されてしまった山下案 意外な事実6  新JISはこうして失敗した
意外な事実7  キーボードの改良案はなぜ普及しなかったか 意外な事実8  英文タイプの文字列も実はいいかげんだった
意外な事実9  日本語の特性―単語音節の2割は拗音 意外な事実10  開発者さえ驚いた「ナラコード」の成果

意外な事実  2

パソコン/ワープロ普及の遅れた5大原因

  ではなぜ日本のパソコン普及がこんなに遅れてしまったのでしょう?

  いろいろの理由が論じられていますが、いちばん現実的な理由を挙げれば以下の5項に絞られるでしょう。

  1. マシンのコストが高かった
  2. ソフトウェアが使いにくかった
  3. 国全体のパソコン教育体制が遅れていた。
  4. メーカー主導でユーザーオリエンテッドでなかった。
  5. キーボードアレルギーが強かった。

  その第一は、数年前まで日本のパソコンは値段が高かったことです。当時、アメリカでマックを買ってくれば日本のほぼ半分で済むといわれたものです。しかしこれは、DOS-Vパソコンの出現とともにコンパックやデル等の安値攻勢が始まり、国産メーカー各社とも安い新型高性能機で対応するようになり、またチップやメモリーの高速、大容量化、低価格化により、問題は解決したといってもよい段階に入りました。

  第2の問題は、パソコンを動かす言語が、英語のコマンド(命令語)で、単語自体は簡単なのですが、日本人には極めてなじみにくかったことです。この問題は、英語を使わずに、アイコンという絵駒を操作するウィンドウズというやさしい操作法が普及し、ほぼ解決しました。

  第3の問題も、多少遅まきながら、通産省、文部省の努力で「情報基礎」という教育正課が始まり、解決の踏み出したと言えるでしょう。(この問題の底流には、戦後の画一的教育制度についての反省もいろいろ議論されているところです。)

  第4の、メーカー主導ということは、技術者主導という意味で、悪く言えばユーザー不在、好意的にいうならば、今までどのメーカーの技術者も、日進月歩するハード、ソフトの進化に追従するのに忙しく、一般大衆ユーザーの立場に気を配る余裕がなかったということでしょう。

  第5の、キーボード・アレルギー問題は、ユーザー不在の最たるものです。
メーカーの技術者は、理科系の高等教育を受けた人が通常ですから、ローマ字入力ができるのは当たり前、という前提で、国民の85%以上を占める一般大衆、高齢者、多忙な中小企業経営者、家庭の主婦等が、どんなにキーボード・アレルギーに悩んでいるかがわからないのです。これこそがわが国のパソコン普及を阻害している最大の障壁なのです。


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